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(Vol.15)サメの交接器

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サメの交接器(オス)

サメの仲間は、すべて体内受精で繁殖します。そのためオスには交尾のための交接器が腹鰭(ハラビレ)の部分に二つみられ、オス、メスの区別は簡単です。交尾のときはオスがメスの胸鰭(ムナビレ)や体に噛み付いて離さず同時に体を接触させ、左右どちらか一つの交接器をメスの総排泄腔へ挿入し、腹部の貯水のうに取り込んだ海水と一緒に精子を送り込み受精します。ではどうして交接器が二つあるのでしょうか?いくつかの説がありますが単に腹鰭がそのまま変化したままという説、オス、メスそれぞれに右利き左利きがあるという説、交尾のチャンスはそんなに多くは無いためオスとメスが出会ったときに確実に交尾するためだという説。当館でも交尾はよく観察されますが、自然界の交尾に比べトラブルが多く、オスがメスに噛み付くと時にはメスに致命傷を与えてしまう場合があります。そのためオス、メスを隔離しなくてはならないこともあります。
サメの交尾は命がけなのです。


飼育係:深田 鉄夫

投稿者: スタッフ 日時: 2007年05月23日 12:58 |