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(No.42)サケの仲間 

世界中に生息しているサケ科の魚は、およそ9属(ぞく)70種にもおよぶといわれています。そのうち日本にもともと生息していたのは、イトウ属、イワナ属、サケ属の3属およそ10種ほどですが、ニジマスをはじめカワマス、ブラウントラウトなどの外国から移入された、いわゆる「外来(がいらい)種(しゅ)」が自然繁殖(はんしょく)している河川も増えてきています。
サケの仲間は様々な姿をしていますが、この仲間共通の特徴(とくちょう)があります。それは、背ビレと尾ビレの間にある小さな丸い突起(とっき)「アブラビレ」を持っていることです。他のヒレと異なり、骨もなく動きもしないので、何の役目をしているかは不明ですが、オスは大きくメスはやや小ぶりなので、雌雄(しゆう)の見分けるときの目印になります。
箱根園水族館では2007年12月現在、イトウ、ニジマス、ヤマメ、イワナなどを飼育しています。この「アブラビレ」を目印にサケの仲間を探してみてくださいね。
サケの仲間の多くは、川や湖、そして海で生活します。しかし、なかには川で生まれるとそのまま川(淡水)で生涯(しょうがい)を過ごすものと、海へ降りて成長するものとに、その生活(せいかつ)様式(ようしき)が分かれる種類がいます。
海で成長したものと、淡水だけで成長したものとでは、同じ種類でありながら、その姿形(すがたかたち)がかなり違いますし、その呼び名まで変わってしまいます。
例えばヤマメの場合、河川に残留(ざんりゅう)したものが3年間生きた場合、一般的には30cm程度ですが、これにくらべ海を回遊(かいゆう)しながら栄養を摂取(せっしゅ)した、ヤマメの降(こう)海型(かいがた)のサクラマスは60cmほどに成長します。サケ属の学名は、Oncorhynchus(オンコリンカス)。
ギリシャ語で「鉤状(かぎじょう)の鼻」という意味です。
サケ属のオスが成熟(せいじゅく)すると上アゴがのびて曲がってくる、いわゆる「鼻曲(はなま)がり」のようすが学名になっています。(足立 円佳)
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投稿者: スタッフ 日時: 2009年02月01日 12:16 |