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バイカルアザラシ広場 アーカイブ

2007年05月22日

(Vol.4)バイカルアザラシ-淡水にすむアザラシ

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バイカルアザラシ
英名 Baikal seal
学名 Phoca sibirica

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箱根に来て三日目 飼育係のお姉さんと


バイカルアザラシはロシアにあるバイカル湖にだけ生息しています。バイカル湖は、湖の深さ、蓄(たくわ)えている淡水の量が世界一という大きな湖です。一年の半分は氷でおおわれていますが、気温の差が激しく、夏には最高気温が30℃を越える暑さとなります。バイカルアザラシは、体長1.4メートル、体重は80キログラムほどになります。ほかのアザラシと比べて目が大きく、氷上で生活しているために、黒く固い丈夫なつめを持っています。口ひげが多いのも特徴(とくちょう)で、45から55本も生え、左右の目の上部にも5本の長い毛が生えています。メスは4~6歳、オスはやや遅れて7歳で大人になり、出産は2月中旬から3月にかけて氷上で行われます。
えさは、バイカル湖に生息しているカジカやコイの仲間を食べていますが、ここ箱根園水族館ではアジを1日に2キログラムほど食べています。バイカルアザラシは潜水が得意で、遊泳の最大速度は時速20~25キロメートル、潜水は70分間もしていられるという記録もあります。当館では、水中で石を枕に寝ている姿も見られます。
成獣(せいじゅう)が3頭(うち1頭はワモンアザラシ)、1歳半になる子供たちが6頭、 そして生後半年を過ぎた赤ちゃんアザラシが今年の7月2日に仲間入りしました。

飼育係:吉原 麻由美

投稿者: スタッフ 日時: 2007年05月22日 19:38 |

2007年05月23日

(Vol.20)山の上の飼育係~ショーの回~

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ボールバランス

今年の4月1日より、箱根園水族館ではバイカルアザラシのショーを行っています。バイカルアザラシを飼育している園館は当館を含(ふく)め、現在9園館ありますがバイカルアザラシのショーというのは実は日本では初めてです。なぜ、他の水族館で行っていないのか?というと、バイカルアザラシはとても臆病(おくびょう)な動物で技を教えにくい、というのが最大の理由だと思われます。実際、当館のアザラシたちも物音や係の服装などにとても敏感(びんかん)です。最初、警戒(けいかい)するのはイルカなどの他の動物も同じだと思いますが、バイカルアザラシはその警戒心を解(と)くのに他の動物の数倍の時間がかかると言われています。なので、本当に少しずつその警戒心を解きながら技を教えています。中には、無理やり芸をやらせてかわいそう…と思っている方もいらっしゃると思います。けれども私たちは無理やり教えたり、やらしたりしているわけではありません。動物が嫌(いや)がるなら教えたりすることはしませんし、技を教える事を通じて健康管理なども行っています。動物に無理のないようにするのを一番に心がけながら毎日のトレーニングをしていますのでぜひ、温かい目で見守っていただきたいと思います。そしてアザラシたちのかわいいショーを見に来てください。きっとイルカやアシカのショーとは一味違ったものをお見せできると思います。
(冨江 亮輔)

投稿者: スタッフ 日時: 2007年05月23日 16:48 |

2008年07月01日

(No.35)山の上の飼育係~ショーの回~

今年の4月1日より、箱根園水族館ではバイカルアザラシのショーを行っています。バイカルアザラシを飼育している園館は当館を含(ふく)め、現在9園館ありますがバイカルアザラシのショーというのは実は日本では初めてです。なぜ、他の水族館で行っていないのか?というと、バイカルアザラシはとても臆病(おくびょう)な動物で技を教えにくい、というのが最大の理由だと思われます。実際、当館のアザラシたちも物音や係の服装などにとても敏感(びんかん)です。最初、警戒(けいかい)するのはイルカなどの他の動物も同じだと思いますが、バイカルアザラシはその警戒心を解(と)くのに他の動物の数倍の時間がかかると言われています。なので、本当に少しずつその警戒心を解きながら技を教えています。中には、無理やり芸をやらせてかわいそう…と思っている方もいらっしゃると思います。けれども私たちは無理やり教えたり、やらしたりしているわけではありません。動物が嫌(いや)がるなら教えたりすることはしませんし、技を教える事を通じて健康管理なども行っています。動物に無理のないようにするのを一番に心がけながら毎日のトレーニングをしていますのでぜひ、温かい目で見守っていただきたいと思います。そしてアザラシたちのかわいいショーを見に来てください。きっとイルカやアシカのショーとは一味違ったものをお見せできると思います。(冨江 亮輔)
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投稿者: スタッフ 日時: 2008年07月01日 11:06 |

2008年10月01日

(No.38)水族館の一大事!?~よくある勘違(かんちが)い~

「あの、アザラシが水中で死んでるみたいなんですけど・・・」不安げに駆(か)け寄るお客様に連れられて、慌(あわ)ててバイカルアザラシ広場に行ってみると、そこには衝撃(しょうげき)の姿(すがた)が。
プールの中の岩場に挟(はさ)まり、微動(びどう)だにしないアザラシ。一見すると本当に死んでしまったかのように見えますが、実はお昼寝中なのです。しばらくすると、鼻(はな)からポコポコと泡(あわ)が漏(も)れ、もぞもぞと動き出します。ふら~っと水面に出て、一息ついたら何事も無かったかのように泳ぎ始めます。我々の心配もよそにマイペースなものです。バイカルアザラシは最大60分もの潜水が可能だと言われており、このような水中でのお昼寝姿は頻繁(ひんぱん)に見られます。
また、寝る場所もどこでもいいわけではなく、岩の隙間(すきま)を好みます。どう見ても岩に挟まったようにしか見えませんが、彼らにはお気に入りのベッドといったところでしょうか。お気に入りの隙間を見つけると、数頭でベッドの争奪戦(そうだつせん)が繰(く)り広げられます。寝る前にそんなにむきにならなくてもいいのではないかと思いきや、彼らにとって安眠できる場所というのは、譲(ゆず)れない場所のようです。
ちなみに夜になると、全頭揃(そろ)って陸上で寝ています。さすがに、水中では熟睡(じゅくすい)できないようです。陸上では水際(みぎわ)に一列に並んで、何か起きてもすぐに水の中へ逃げ込めるようにしています。右の写真は換(かん)毛期(もうき)(4~5月)に撮影(さつえい)されたもので、この頃には昼間でも陸上で寝ている姿が多く見られます。(今城 悠二)

投稿者: スタッフ 日時: 2008年10月01日 11:26 |