さく庵とミカドコーヒー、あるいは危険な午後★

★新そばを食べましょう、ということで、秘密の殿方とふたりで「さく庵」に行きました。
私はざるを、殿方は天ざるを。写真に映えるということで、天ざる写真を撮らせていただきした。
めずらしく暖かなお昼どきでした。

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ところで、おそばについて、あれこれと言うのは、軽井沢についてあれこれ言う(言ってるけど)のと同じくらいに危険なことです。「通(ツウ)」な方々が、たくさん生息しておいでですから、通でない私は寡黙になることが肝要。

ただ、おそばをいただくとき、よく思い出すことがあります。
それは小説のワンシーン。中国人の女性と日本人の男性(ふたりはらぶらぶ)がおそばを食べることになります。

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彼は大きな音をたてて蕎麦を食べている。日本人は蕎麦を食べるとき、音が大きければ大きいほど、その蕎麦が美味しいということを示すのだそうだ。
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そして、日本人の男性は、四歳か五歳の頃、父親から教わった蕎麦の食べ方を彼女に教えます。

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「まず、どんぶり全体の外観、みじん切りの葱が浮いたり沈んだりして漂っているのを見て楽しむんだ。それからひとくち汁をすすって、どんぶりを置く。口の中で注意深く、繰り返し汁の味わいを楽しみ、呑み込む。それから麺を食べる。麺の上にのっている肉は先に食べちゃだめだ。それもまず見なくちゃいけない。他の薬味を食べるとき、その肉を見なくちゃいけない。愛情を持ってね……」
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というわけです。

こ、これは……、そうです。あたたかなおそばですよね、きっと。
蕎麦通の方が、邪道、というところの。

引用は「ブッダと結婚」(衛慧 ウェイ フェイ)講談社刊。舞台はニューヨーク。私にとってはすごく面白い小説です。


★おそばを堪能した後は、珈琲を飲みに、「ミカドコーヒー」へ。

旧軽井沢銀座、行列のモカソフトがあまりにも有名で、ツルヤ軽井沢店内に新店舗がオープンした時には、コーヒー豆を買う目的の人もモカソフト狙いの人も、とっても喜んだ(身辺情報網より)、というミカドコーヒーです。

さて、私はケーキセットで、コーヒーとモカロールケーキをいただきました。甘さ控えめでしっとりしていて好みでした。

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おみやげで何度か喜ばれた経験のある、コーヒー豆。その名も「旧軽通り」っ。泣く子も黙るネーミングといえましょう。

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それからお店の方がお勧めしてくださったのが、こちらのラスクです。
ごめんなさい、私、実際にいただいていないのですが(だって、モカロールケーキだけでおなかいっぱい)、美味しそうだったのでつい写真に撮ってしまいました。せっかくなのでアップします。

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それにしても、珈琲。

これまた、あれこれ言うのが危険なしろもの。通(ツウ)がいっぱいです。
私はほとんど珈琲中毒ではあるけれど、珈琲通ではないのです。

ああ。
今日はおそばと珈琲の二本立てだなんて。とってもデンジャラス。




山口路子プロフィール写真

山口路子

プロフィール
作家。2001年に東京から軽井沢に移住。
著書に『彼女はなぜ愛され、描かれたのか』(すばる舎)などのエッセイ集、小説『女神<ミューズ>』(マガジンハウス)など。軽井沢を舞台にした作品としては、小説『軽井沢夫人』(講談社)がある。
公式ブログ*山口路子ワールド*
http://anais.cocolog-nifty.com/blog/

軽井沢・プリンスショッピングプラザ
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