グッチのユニセフ支援◆

セレブなひとたちが、チャリティ活動を行ったとき。
「すばらしい! ブラヴォ!」
と手放しで讃辞をおくるひとと、
「偽善的な売名行為よね、」
と冷笑するひと、二つのタイプに別れるように思うのですが、いかがでしょうか。

……いいえ、もう一タイプあるかな。

「偽善的であろうと売名行為であろうと、なんでもいいから、なにかしてねっ」
という……。
私はこれです。

2009年1月の「ヴォーグ・ニッポン」に「アフリカを救う二人の女」という記事がありました(情報、古くてごめんなさい。最近ファッション雑誌をぜんぜん買っていないのです……)。

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それは、ユニセフ支援キャンペーンについての記事でした。
グッチとユニセフによるグローバルなパートナーシップが発足したのは2005年。
以来、毎年支援が強化されています。
(私はマドンナの活動にすこし注目しているので、マドンナつながりでグッチのキャンペーンを知って、以後、気になっています)。
歌姫リアーナは言います。

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「グッチの寄付金で、ユニセフがこれまでアフリカで行ってきた活動内容に非常に驚いた」。


グッチは2005年から特別にユニセフ支援の商品をデザインし、子どもたちのケアセンターや学校の設立・運営、そしてHIV感染児の医療活動に、商品の売上25%を寄付しているそうです。
このプロジェクトの中心となっている、フリーダ・ジャンニーニ。

2009年1月末まで展開される「ホワイト・タトゥ・コレクション」。
フリーダはハートのタトゥに、

「誇りをもって身につけられて、いつまでも一緒にいる永遠の印」

という思いを込めた、と言います。


フリーダの言葉には、ゆるぎない信念のあるひと特有の香りがあります。

「私たちは個人、企業レベルで、解決策をサポートする努力をすべき。
すべての行いは変化をもたらします。
サポートを継続し、寄付するにとどまらず自らも活動すること、
解決策があると信じることが大事なのです」


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(向かって左がフリーダ・ジャンニーニ。右が歌姫リアーナ)


こういった活動は、当然というべきか、物悲しいというべきか……やはり有名であったり大金持ちであったりすると、その効果が断然違うわけです。


「チャリティを利用している」とか「赤面ものの売名行為」とか、そういうことを色々と言う人間は、いつの時代もどこにでもいるものです。

私もそのひねくれものの一人ですが、けれど、最初に述べたように、
「それでもいいと思う。何かしないのより何かするほうを、断然支持します!」

彼らの、彼女らの、「売名行為」で、けれど実際に、一人でも二人でも、誰かの「ある一日」が救われたなら、それは、いばっていい(?)売名行為だと思うのです。
どこかの誰かと付き合っていたことを暴露するとか、そういう売名行為に比べてみれば……、明らかでしょう。


というわけで、「ホワイト・タトゥ・コレクション」、実は個人的に、デザインがとっても好きで、今回とりあげたのですが、グッチの活動に今後も注目してゆきたいです。
たくさん売って、たくさん支援して欲しい、と切に希望しつつ……。
グッチのユニセフ支援について、詳しくはこちらからどうぞ




山口路子プロフィール写真

山口路子

プロフィール
作家。2001年に東京から軽井沢に移住。
著書に『彼女はなぜ愛され、描かれたのか』(すばる舎)などのエッセイ集、小説『女神<ミューズ>』(マガジンハウス)など。軽井沢を舞台にした作品としては、小説『軽井沢夫人』(講談社)がある。
公式ブログ*山口路子ワールド*
http://anais.cocolog-nifty.com/blog/

軽井沢・プリンスショッピングプラザ
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