好きな人に持って欲しい、吉田カバン★

吉田カバンの創業者である吉田吉蔵氏は、「カバンの原点は2本の紐である」と言いました。
関東大震災のとき、2本の紐を使って、多くの荷物を運び出す事ができた、その経験からの言葉です。
また、この経験は「カバンとは第一に荷物を運ぶ道具でなくてはならない」ことを吉田氏に教えました。

1962年に発表された吉田カバンのメインブランドである「PORTER ポーター」は、ホテルや空港で、カバンを運ぶ職業の「ポーター」からとられています。
吉田氏の経験を思えば、これは、見事なネイミングです。

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「一針入魂」
を社是とし、日本製にこだわって高品質のカバンを作り続ける吉田カバンには、多くのファンがいます。

プリンスの「ペレッテリーア」は、そんなファンにとっては特別なショップ。


「カバンは運ぶもので、眺めるものではないのだ!」と叱られてしまうかもしれませんが、そのシンプルさゆえの美しさに、眺めたり触れたりしたい、という欲求が生れてきます。

そんな欲求と戦いながら、「好きな人に持って欲しいカバン」として三つ、選んでみました。

①こちらの革のカバンは、使い込んだらさぞかし……、と思わせるような品物。
汚れを気にせずに、汚れてもそれは歴史、といったかんじで、少々手荒に使って欲しいです。

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②また、こちらのは、素材のかんじが、なんともいえずに素敵でした。
PCを保護する機能もあり、スーツにもカジュアルにも似合いそう。
カバンの外見に強い主張がないのに、どっしりと安定していてマルです。

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③こちらは、とってもカジュアルに見えますが、いかがでしょうか。
私には、一見、とってもカジュアルなこのカバン、使い手のセンスというものを強く要求しているように思います。
三つのなかでは、最も難易度が高く、したがって、お洒落に興味のあるひとは、チャレンジしたくなるという……。

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……というわけで。
あれこれと、数人の男性を勝手に思い浮かべて、誰にも頼まれていないのに、考えました。
はい。「好きな男性に持って欲しいカバン、ナンバー1」です。
発表します。
それは、②番です。

①は、たとえば、電車で前に座っているひとが持っていたりすると「すてきだわ……」とうっとりするのですが、②のたたずまいが、一番、好きです。もちろん個人的な好みです。

吉田カバン、ご興味ある方はこちらからどうぞ


プラダを“着たい”悪魔◆

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このところのファッション雑誌でよく目にするプラダの広告、プラダのワンピース。
久々に、「欲しいなあ」と心から思いました。「これを着て出かけたいなあ」とつくづく思いました。


私の心(お洒落心、あるいは物欲)を刺激してやまないワンピースをデザインしたのは、ミウッチャ・プラダ。プラダのデザイナーです。1950年生まれ。

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「日常を贅沢に飾る」。

これをコンセプトに、「革新的」な素材と「斬新」なデザインを「伝統」と調和させ、世界を魅了するデザイナー。
「ミウッチャ・プラダほど女性の内面を表現できるデザイナーはいない」と評されてもいます。


プラダは、もともとは1913年創業の皮革製品店でした。
ミラノの一等地にオープンした店は時代の流れに上手く乗れることができませんでしたが、三代目のミウッチャ・プラダが家業をついでから、いっきに有名になったのです。

そのきっかけとなったのは、一家に一台……ではなく一家に必ず一つはあるだろう、とまでいわれたプラダのバッグです。
落下傘なんかに使う素材を応用した、超軽量で丈夫な黒いバッグ、逆三角形のプラダのロゴがついている……といえば、たいていの人は、
「ああ、あれね!」
と、思い浮かべることができるのではないでしょうか。


次に靴を手がけ、その次にレディースウエア。
この最初のコレクションが1984年だったといいますから、歴史はまだ浅いのです。それなのにこの威力!、おそるべしプラダ……、です。

1993年からセカンドラインの「ミュウミュウ(miu miu)」をスタートさせました。この名前はミウッチャの子ども時代の愛称です。

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さて。
ミウッチャ・プラダですが、コム デ ギャルソンの川久保玲と争うほどのマスコミ嫌い、インタビュー嫌い、写真大嫌い! ……な方だそうで、ショーの最後に、どんなに拍手が鳴り止まなくても、ほとんど姿を現さないのだそうです。

そのミウッチャ・プラダにインタビューできた貴重な日本人が堀江瑠璃子氏。
私がこのコラムの参考文献としてとってもお世話になっている「世界のスターデザイナー43」の著者の方です。
堀江氏がミウッチャから聞き出したことをご紹介します。

「アイデアの宝庫ともいえる過去に原型を探り、そこに鋭敏に切り取ったいまの時代の気分をどう反映させるか。そして次に私自身がどんなものを着たいか。私のコレクション作りの出発点は、いつもそこにある」

「トレンドセッターとして時代の気分をどうやってつかみとるのか」という堀江氏の質問に対しては、
「それは国際的なニュースからでも書物からでもなく、まさに勘。とても本能的なものだわ」。


最後に、「プラダ」を語るときにはずせない映画「プラダを着た悪魔」について。


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これは、ミウッチャ・プラダが衣装を担当したわけではなく、映画の中でも、さまざまなゴージャス・ブランドの衣装のひとつとして、プラダが登場するにすぎないのですが、やはりそのタイトルには「プラダ」しか、考えられません。

「G&G」とか「ディオール」「アルマーニ」「ヴィトン」でも、どうもだめです。あえていけそうだな、思えるのは「シャネルを着た悪魔」ですが、でも、どうも……イメージが違ってきます。

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「プラダ」がぴったりくる理由としては、おそらく、こういうことでしょう。
それほどまでにプラダが「旬」「憧れ」「セレブ」……という、流行(モード)になくてはならない要素を、ふんだんに持ち合わせているから。


……以上、映画の部分、私の勝手な考えですが、そのように思いました。


今、素敵な方から「なんでも好きな服を買ってあげよう」と言われたら、迷わず、最初の写真のワンピースをお願いします。
一番右のにするか真ん中のにするかは、まだ迷っています。
こういうことを想像しているときは、とっても幸せです。


おみやげとしての「軽井沢スウィーツ」あれこれ★

軽井沢に遊びに来る予定の知人友人から、
「いちおう、このブログ、チェックしてから来ようと思うよー」
なんて言われると、幸せな気分になります。

けれど、同時に、ある要求をいただくことも増えました。

私自身はどこかに出かけてもほとんど「おみやげ」というものを買わないのですが、みなさんはそうではないようで、
「ほんとは、どこのが一番いいわけ? 誰にも言わないからこっそりおしえろ」
という趣旨のメールをいただくことが多くなったのです。

みなさん、根本的に間違っています。
・・・・・・
「いい男を紹介して」
「はい、この人どうぞ」
「なによ! 馬鹿にしてんの?!」
「?」(←なぜ怒るのかわからない)
・・・・・・

この短い会話が示すことは、「好みは人それぞれ」。

「おみやげ」についても同じなのです。

≪みなさん、おみやげには、それぞれの好みがあり、それぞれのおみやげショップにはそれぞれの特色があります。

というわけで、このブログではなるべく多くのおみやげショップをご紹介しますので、お好みのショップを
見つけましょう≫

↑この≪≫内の文章中、「おみやげ」「おみやげショップ」を「女性」「男性」などに置き換え可能なのがおわかりいただけますね?


というわけで。


森の小部屋

店内のいたるところで「軽井沢」の文字が華麗に踊るおみやげショップです。
お店の方に尋ねました。
「おすすめを教えてください」。

こちらのプチ・フィナンシェは、一口サイズが人気だそうです。

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私としては、「軽井沢」と「メープル」という文字がポイントだと思います。
土曜日曜は試食できるのだそうで、すると、みなさん「美味しい!」とたくさんお買いになるそうです。

もう一つのおすすめは、「白樺の大地」。

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スイーツの形が、白樺そのもの……!
とても綺麗に飾られていて、「信州限定」の文字もぴかりと光り、「おみやげ買いたいごころ」をそそります……。


「森の小部屋」のお隣の、
ザ・スイーツ・白樺堂」で見つけた、個人的には「これもらったらすっごく嬉しい!」もの。

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はい。
大好きな花豆と大好きな栗のコンビ、その名もずばり、というかとってもシンプル、「栗花豆」。


ああ。たべたい。


ちょうど知り合いから大量に「花豆」をいただいたばかりで、でも花豆を煮るのはかなりの労力と神経を必要とするので、多忙な今日この頃、煮るのを諦めたばかり。
豆は、ちょうど遊びに来た母に託し、「煮てからちょうだいね」と甘えたのでした。
そしていまだに、ありつけていません……。


「今、一番人気があるものはどれですか?」
お店の方に尋ねたら、こちらをご紹介くださいました。

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「春限定、桜がほんのり香る・・・・・・」タルトです!


白樺堂のタルトは軽井沢にも隠れファン(隠れていないと思いますが)が多いです。
私も以前、大量にスウィーツが必要なときがあり(自分で食べるわけでありません。念のため)、駅前本通りのお店で、タルトを、抱え込むほどに購入したことがあります。


最後についでのバームクーヘン。バームクーヘンに目がないのです。

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フェラガモ 夢の靴職人の忠告◆

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「夢の靴職人」と称えられたフェラガモが亡くなってから、50年近くが経ちます。
2月28日に公開される映画「オーストラリア」は、主演が二コール・キッドマン、40年代のファッションなども含めて話題を集めています。

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この映画のアートディレクションを担当したのはキャサリン・マーティン。
彼女は衣装その他のデザインをてがける前に、決意していたことがありました。


それはサルヴァトーレ フェラガモに靴を作ってもらうことでした。


「ヴォーグ・ニッポン」のインタビューに次のように答えています。

「映画にとってパーフェクトな組み合わせが、サルヴァトーレ・フェラガモとのコラボレイションだったわ。
なぜなら、この映画のストーリーは1930年代から40年代に設定されていて、当時のヨーロッパ貴族やハリウッドスターがはいていたのが、フェラガモの靴だったから」


「当時から現代にいたるまで続いているブランドが存在しているということが本当にラッキーだったわ」


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そうなのです。
当時のハリウッド女優たちは、こぞってフェラガモに靴を依頼しました。
フェラガモが作る靴は、女優の魅力を何倍にも引き出したからです。


たとえば、パンツルックが定番のキャサリン・ヘプバーンにはスポーティなウエッジヒールを。
セクシーなマリリン・モンローには11センチのスティレットヒールのパンプスを。
あどけないオードリー・ヘプバーンにはバレエ・シューズ風のデザインのを。
グロリア・スワンソンのイヴニングドレスに合わせて、パールをちりばめたハイヒールも作りました。
そして背の低い女優の希望からプラットフォームシューズが生まれました。

このところ流行のウエッジヒールも、プラットフォームもフェラガモが生み出したのです。
けれど、美しさを追求しながらも、フェラガモは靴本来の役割から離れることはありませんでした。

どんなに美しく独創的なデザインであろうとも、「フィット」しなければ、それははくべきではない、と言うのです。

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「靴ははいた瞬間から快適でなければならない。はき慣れるということは絶対にない。
新しい靴をはいた十秒後も十週間後も十ヶ月後も、そのはき心地は同じでなければならない。
店を出る時点でフィットしていない靴は、その後もフィットすることはありえない」

これはフェラガモの、ほとんど忠告でしょう。

そのフィットの条件は、「土踏まずのアーチが足をしっかり支えてくれるかどうか」がもっとも肝心で、
あとは「つま先に少し遊びがあること」。


靴屋の店員はその靴がいかにすばらしいかは説明できるけれど、フィットするかどうかは、はいた本人でなければぜったいにわかりません。

「すこしでも合わないな、と感じたときは遠慮なく断って、次の靴屋に行きなさい」とすすめています。


……。

たしかに。
どんなにゴージャスな靴であっても、足に合わないと、歩き方が奇妙になって、すべてが台無しになります。

女は何度かの「痛い」経験をして、それを学ぶのです。
そして今も、街を眺めれば、「痛いこと体験中!」の歩き方をしている女性を発見することができます。


 参:「世界のスターデザイナー43」「ヴォーグニッポン 2009 3月号」

リチャード ジノリの存在感★

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★ジノリ……1735年創業、イタリアの…薫り……
と、その名をつぶやいただけでうっとりとできる、ブランドの一つでしょう。
(他になにがあるかな。バカラ、マイセン、ウエッジウッド……。)


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プリンスの、リチャード ジノリのお店を、その美しい品々に、ほんのりと酔いしれながら、さまよいました。

ああ。
ほんとうに、とても上品で、繊細で、ゴージャスだけれど。
でも、悲しいかな、このブログでこんなこと言っていいのかわからないけれど、「これらの品々が似合う人、似合う家」って、あまり多くない気がします。

実際、私は幾度も美しい大皿やカップにふらふらっと引き寄せられるのですが、でも、自分の家で、それを使う様子を想像すると、「いや、まだまだだな」と諦めざるをえないのです。

こちらの品性がジノリに追いついていないということです。

と、いじけても誰も買ってくれないので、ひとり、「お気に入り」を見つけました。
まずはこちら。

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服飾関係に、白はほとんどないのに、なぜか食器は「白」ばかり。
「白」をどうしても手にとってしまうのです。


というわけで、もういっこ。

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ラスト一点は、こちら。
「白」ではないけれど、「ジオ・ポンティ」シリーズ。
個人的な思い出があるものですから……。

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ジオ・ポンティはイタリアの芸術家。
一時期、ジノリのアートディレクターをつとめました。
やはり、それらの作品は、ひとりの芸術家の強烈な主張があります。
好きです。

ご興味ある方は、こちらからどうぞ。

ヴァレンティノの「ハンカチ」マジック◆

「ふだんは、他のデザイナーの服を着ている女性も、イヴニング(夜会服)はヴァレンティノなのよね。
きっと、特別な魅力があるに違いない。一度でいいから身にまとってみたいわ」

以前に、デザイン関係の仕事についている知人から聞いたことがあります。
そのときから、ヴァレンティノは私にとって、夜のイメージのひととなりました。

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ヴァレンティノは言います。


「女性たちはよくこう言います。
『イヴニングドレスが欲しいならヴァレンティノに行きなさい』。
誰にも注目されなければ、外出することに何の意味がありますか? 
ならば家にいることです!
 家に友達を招いて好きなものを着ればいい。
けれども外に出て、ひと晩でもいいから美しく、たくさんの誘惑をうけて、セクシーでいたいなら、
『とっておき』の一着を選ばなくてどうします?」


1991年6月にローマで開かれたヴァレンティノのデビュー30周年を祝うパーティーには、世界のセレブ100人余りが集いました。
ほとんどがヴァレンティノの一着200万300万もする豪華なイヴニングドレスを着ていました。
その一人はヴァレンティノのドレスの魅力について、次のように語っています。


「最高に『優しい愛撫』なのよ」。


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ヴァレンティノ・ガラヴァーニ。

まさに50年もの長き間、ファッション界の第一線に君臨し、世界でもっとも贅沢な女性たちを、エレガントに装ってきたデザイナー。

私が個人的に印象深いのはジャクリーン・ケネディが、大富豪のアリストテレス・オナシスと再婚したときのドレス。ヴァレンティノでした。
(ちなみに、夫のケネディ大統領が暗殺されたときに着ていたのはシャネル・スーツ)。


けれど、ヴァレンティノの言葉はとてもシンプルです。


「どんな女性でも、ぼくの服を着ていれば、みんなが振り向くように美しく見せてあげたいというのが、ぼくの願いだし、仕事だと思っています」

なかでも、私が一番好きな言葉はこれです。
「魅力を感じる女性とは?」という質問に対しての答えです。


「『なんにもない』ということで自己主張しているような極めてシンプルな服装の女性が好きです。
金銀のアクセサリーで飾りたてた女性よりも、ちょっとしたところで非凡なセンスをのぞかせている人のほうが、魅力的です。
たとえば、無造作にセーターを着た人が、すてきなハンカチをもっているような」。

はじめて、この言葉にふれたとき、「無造作に着たセーター」に似合う「すてきなハンカチ」を買いにいったものでした。
ヴァレンティノの美学を感じとれたようにも思えて、嬉しかったことをよく覚えています。
また、それ以来、ほかのひとが使っているハンカチに注目するようになりました。

驚いたのは、とってもゴージャスな服を着ている女性が、ぜんぜんすてきではない、よれよれのハンカチなどを持っているケース、けっして少なくはないのです!

……ちょっと周囲を観察してみてください……


そのヴァレンティノも、昨年、76歳でファッション界を引退しました。
最後のコレクションの最後、ヴァレンティノが登場すると観客は総立ちのオーベイションをおくりました。


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もう一つ、私が好きなヴァレンティノの言葉を。


「思い切って余分を割愛していくこと。過剰のなかから、洗練は生まれません」
   
   参:「世界のスターデザイナー43」「ヴィジョナリーズ」


宝石のようなワイン、大人だけのジャム★

サンクゼール、このお店は、サンクゼールのワイナリーを初めて出した、記念すべき1号店。ということで、ここはやはり、お勧めを教えていただきました。

ぶっちぎりの第一位に輝いたのは、じゃーん。こちらです!

「長野ルージュ レ・ビジュ 2007」!!!

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浅間山の麓、小諸産の「浅間メルロー」を40%加えた赤ワイン。

さあ、次のフレーズをきちんと口に出して読んでみてください。

「カシスのような香りとシルクのような舌ざわり。その味わいはまるで宝石……レ・ビジュのよう!」

とっても美味しそうでしょう?


お土産にとっても喜ばれそうです。

私は、銀座のデパートの地下のワイナリーなんかで、「なにか、贈り物を!」って選ぼうとすると、
相手に自分のセンスをテストされているような強迫観念におそわれて、すごく疲れたりするのですが、
これなら、なんとなく威張れそうな気がします。

「これ、浅間山のね、麓のね……」というだけで、優位に立てるというか。
とにかく、私は堂々と贈れるワイン、ということで、とっても貴重だと思いました。

よかったよかった。

ワインの試飲も出来て、とっても楽しいひとときでした。

ファーマーズギフト、こちらも、贈り物を探しに訪れるお店です。

今回は、とっても好みなネーミングのものを見つけました。

「大人のスイーツジャム」
です!

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クラッカーにつけて、いっぱい試食させていただきましたが、たしかに……大人の味です。美味しいです。(この試食、土日ともなると、甘いものに群がるアリさん状態で、たいへん混雑するのです)

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洋酒とフルーツはとっても合うのです。ラム、赤ワイン、スコッチなどなど。まさにギフトにもぴったりです。

それからこのピクルス、お友達が大好きで、「ぜったい美味しいから、紹介してみてみてー」と言うので、ご紹介しますね。


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アルマーニ、品格とセクシー◆

ジョルジオ・アルマーニ社の設立は1975年。
ジョルジオ・アルマーニは41歳になっていました。
当時を振り返って、

「普通の人ならとうにキャリアを積んでいる年齢です。それからの私は夢中で働き、仕事以外の時間を自分に許さないことにしました」

と言っています。


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「ファッションは、その時代のライフスタイルに合ったもの、現代のように女性が男性と肩を並べて働く時代には、オフィスや街で着られる服が基本です。
デザイナーの自己満足でしかない奇をてらった服は、ナンセンス。
年2回新しいコレクションを発表するからといって、半年前の自分の創作を否定するようなことはしたくないですね」


これも、同じ頃のアルマーニの言葉です。
ついでにもう一つ。


「ショッキングな服は、話題性はあってもすぐあきられる。それでなくてさえ汚職や凶悪犯罪が頻発する現代社会では、着るもののような日常的なことは、平穏で寛げるものにしたいと思いませんか」


さて。

アルマーニ、を自分自身にひきつけて考えるとき、ぱっと頭に思い浮かぶことが二つあります。
一つは、ある男性との会話。
かなり前……(もう十年は経っているかな)の話ですが、彼(当時50歳くらい)はこう言いました。

「これ見よがしなセクシードレスを着れば、たいていの女は、それなりに見えるものだ。
けれど、僕はアルマーニのスーツを着こなしている女がホンモノだと思うよ。
しなやかで抑制のきいたあのスーツ、それがパンツスーツであっても、色気がある。
けれど誰にでも着こなせるわけではない。
あれをセクシーに着こなすには、品格が必要だからね」


私は、彼の美意識に共鳴していたので、このとき、
「いつか、きっと、アルマーニでセクシー!」
と決意したことをよく憶えています。


セクシーといえば、夜のカクテルドレスやイヴィニング。
これらについて、アルマーニは、
「私の夜の服は、思い切ってファンタジーの世界。
仕事ができる女性ほどいくつもの顔を持ち、生活をたのしんでいる。
彼女たちにとってモダンでクールな夜の服は必需品です」
と言います。

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(ヴォーグニッポン 3月号より)

アルマーニから連想するもう一つは、香水「GIO ジオ」です。

これまた、ずいぶん前(15年くらい?)の話です。


それまで私は香水というものを、ほとんどつけたことがありませんでした。

けれど、二十代も半ばになり、
「そろそろ大人の女っぽく、香水をつけよう!」
と衝動的に思い立ち、自分に合った香りを見つけるべく、
デパートの、あの、「香水の香り」というより、「香水の洪水」コーナーへゆき、
あらゆる香水を嗅ぎまくり、ふらふらになりながら、
「今、一番好きな香り」として、選んだのがジオだったのです。

しばらくはジオ一本で通しました。
「おつけになっている香水は何ですか? すごくいいですね」
と言われることがとても多くて、
「アルマーニのジオでーす」
と言うと、それをメモする人までいました。

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それから、ずいぶん時が経って、今は別のものを愛用していますが、ちょっと気になってネットで調べてみました。
ジオ。

「ジオとはアルマーニのニックネーム。
1992年発売。
フルーティフローラルの格調高い香りで、
……芳醇な果実の香りが溶け合い、ラストでサンダルウッドやバニラが深い余韻を残します。
ナイトシーンを彩る、ロマンティックな趣の香水です」
なるほどなるほど。いいじゃない。

この説明言葉に、ふたたびジオによろめいて、購入する気になって、いくつかのサイトを見てみたけれど、品切れ状態のようです。
(購入するとはいっても、デパートの香水売り場で、購入しようとは思っていましたよ。アルマーニの香水とかシャネルのルージュとかは、ネットでは買わないのです)


ところで、アルマーニ自身を撮った、ドキュメンタリー映画があるのをご存知でしょうか?
何年か前に観たけれど、とっても面白かった。

彼の美学、スタイル、そんなのがいっぱいに溢れていて、成功した一人の男を見る、という点において、興味深い内容でした。

おすすめします。

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        参:「世界のスターデザイナー」(堀江瑠璃子著)



山口路子プロフィール写真

山口路子

プロフィール
作家。2001年に東京から軽井沢に移住。
著書に『彼女はなぜ愛され、描かれたのか』(すばる舎)などのエッセイ集、小説『女神<ミューズ>』(マガジンハウス)など。軽井沢を舞台にした作品としては、小説『軽井沢夫人』(講談社)がある。
公式ブログ*山口路子ワールド*
http://anais.cocolog-nifty.com/blog/

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