モリスラグスでモリスに触れる★

モリスラグス ロンドン」で“ウイリアム・モリス”に触れて、陶酔のひとときを過ごしてきました。
ウイリアム・モリスといえば、19世紀イギリスの詩人として、デザイナーとして社会運動家として、さまざまな分野で活躍し、「モダンデザインの父」と呼ばれた芸術家です。

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現在でも、モリス・デザインによる絨毯やカーペット、カーテン、文具などを、私たちは色々なところで目にします。

「モリスラグス ロンドン」で触れたモリスはこちらの絨毯です。
タイトルは「鳥と野菊」。

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オリジナルは1878年に制作されました。
モリスがとても愛していたデザインだと言われています。野菊などの野の花々を背景に、キジ鳩を想わせる鳥と、不思議な飛ぶ鳥を配置して「自然界の生命と秩序」を表現しているのだそうです。

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さて。
話は思い切りそれますが、私はモリスの妻に以前から興味を持っていて、色々なところで彼女について書いています。
その名はジェーン・モリス。


ジェーンは魅力ある女性で、周囲の男性を夢中にさせました。
モリスもその一人でした。
プロポーズのときのエピソードをかんたんにご紹介しましょう。

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モリスには唯一の油絵があります。「王妃ギネヴィア」というタイトルで、モデルはジェーンでした。
モリスは構図のためにあれこれとポーズをとらせていましたが、どうしても上手く描けません。モリスはデッサンが苦手だったのです。苛立ったモリスはデッサン紙の裏にペンを走らせました。そして、それをジェーンに見せました。
そこには次のように書かれていました。
わたしは貴女を描くことができない。しかし愛することができる


二人は結婚し、二女をもうけます。
しかし、この結婚は風変わりでした。ジェーンは後に「夫を愛したことはなかった」と語っています。
ジェーンはモリスの先輩である、画家のロセッティと恋愛関係にあったのです。そしてモリスも、これを容認していました。不可思議な三角関係だと噂されました。

……と、きりがないのでこの辺でジェーンのお話はおしまい。


↓ロセッティがジェーンをモデルに描いた絵の中の一枚。タイトルは「パンドラ」です。
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モリスラグスに戻します。

センスのよいこのお店は、なんというか、「重厚感」があります。
もちろんお手軽な価格のものもあるのですが……なんだろう……ホンモノがあるせいでしょうか。
とにかく一度、訪れることをおすすめします。

ただし、部屋の模様替えをしたくなること間違いなしです。
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絨毯、カーペットを一枚変えるだけで、部屋の雰囲気ががらりとかわりますから。
春だし。

我が家も、リビングの絨毯について、検討中。がんばって、ウィリアム・モリスに毎日触れられるようにしたいです。

モリスのデザインはほんとうに美しい……。
それを堪能できそうな展覧会を知ってしまって、今、行きたくてうずうずしています。
お近くの方はぜひ、お出かけください。

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★西宮市大谷記念美術館で2009年4月4日から5月24日まで「ウイリアム・モリス展」が開催されます。
 詳細はこちらから



山口路子プロフィール写真

山口路子

プロフィール
作家。2001年に東京から軽井沢に移住。
著書に『彼女はなぜ愛され、描かれたのか』(すばる舎)などのエッセイ集、小説『女神<ミューズ>』(マガジンハウス)など。軽井沢を舞台にした作品としては、小説『軽井沢夫人』(講談社)がある。
公式ブログ*山口路子ワールド*
http://anais.cocolog-nifty.com/blog/

軽井沢・プリンスショッピングプラザ
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