シャネルのことば◆

2010年、今年はシャネル社創業100周年とされています。
昨年はミュージカルや映画が立て続けに公開され、テレビなどでも「シャネル」をとりあげる機会が多かったようです。1月16日からは、「シャネル関連の映画のなかでは最も官能的」と知人が評している「シャネル&ストラヴィンスキー」が公開されます。

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さて、私も昨年の夏に「ココ・シャネルという生き方」を出版した関係で、「どうして今シャネルなの?」といった質問を受けることがたいへん多いのです。
さまざまな理由があるでしょうけれども、そのひとつにはやはり、2010年という年が「シャネル社創業100周年」ということがあります。

ココ・シャネルは1910年、27歳のときに、恋人アーサー・カペルの出資により、パリ・カンボン通り21番地に帽子店「シャネル・モード」を開業しているのです。

この年から100年経った、ということなのです。

実はその前に1908年、パリ・マルゼルブ大通り160番地のアパルトマンで帽子を売り始めているのですが、本格的ではないということなのか、創業は1910年とされているようです。

というわけで、今年最初のファッションコラムはココ・シャネルの言葉から始めたいと思います。

「ココ・シャネルという生き方」のラストで紹介している、私が好きな「シャネル語録」のうちの一つです。
世のなかを私なりに眺め渡してみて、今年は何度もこの言葉を発信したいと思うのでしょう。そんな予感があります。

シャネルは言いました。

かけがえのない人間であるためには、人と違っていなければならない

周囲と同じようにして安堵する生き方が、私はとても嫌いなので、この言葉がとても好きです。
びっくりするような言葉ではありません。
「あたりまえじゃないの」と思うひとも多いでしょう。
けれど、たいてい、人生の重要な事柄というのは、簡単な、いっけん、当たり前の言葉のなかにあるものなのです。




山口路子プロフィール写真

山口路子

プロフィール
作家。2001年に東京から軽井沢に移住。
著書に『彼女はなぜ愛され、描かれたのか』(すばる舎)などのエッセイ集、小説『女神<ミューズ>』(マガジンハウス)など。軽井沢を舞台にした作品としては、小説『軽井沢夫人』(講談社)がある。
公式ブログ*山口路子ワールド*
http://anais.cocolog-nifty.com/blog/

軽井沢・プリンスショッピングプラザ
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