山口路子のMODEな軽井沢
毎週月曜日「プチ・ファッション・コラム」 毎週金曜日「今週の軽井沢エトセトラ」
くるみもなか物語★
March 5, 2010
個人的な用事で、プリンス、ウエストの「しらかば」に行ってまいりました。
なので、本日はその物語です。
とあるところに住む、73歳の元気な女性から、電話がありました。
「昨日、近くに住む姉と会ったのだけど、ふたりで、『ああ! あの“くるみもなか”が食べたい!』って言っていたの。忙しいかとも思うんだけど、買ってきて送ってくれる?
そうそう! なるべく製造年月日が新しいのをお願いね。いろいろ試してきて、新しいのが私たちは好きなの!」
そういえば73歳の元気な女性は、軽井沢に来るたびに、必ず、そう、どんなに時間がなくても必ず、白樺堂の「くるみ最中」を買って帰るのでした。
私は「しらかば」でお店の方に尋ねました。
「とある、くるみ最中ファンから一番新しいのがいい、って頼まれて来たのですが、どれでしょうか」
すると、お店の方はおっしゃいました。若い女性の方でした。
「お時間数分いただけますか?」
「はい」
私はいったい何が起るのかと、中の様子を覗き込みました。
そしてびっくり。
なんと、彼女は、ばら売りのものをひとつづつ、年月日を確かめながら箱に詰めてくださっていたのです。
感激しました。
箱詰めのものはちゃんとあるのに。そのなかから一番新しいのを渡しちゃえば済むことなのに!
(注:混雑時などに、このコラムを引き合いに、ワガママを言ったりしてはいけません、と思います)
私はお店の方にお礼を述べ、「写真を撮らせてください」と図々しいお願いをしました。
家に戻り、73歳の元気な女性に電話をし、
「そういうわけでフレッシュなくるみ最中が行くでしょう」
と言いました。彼女はたいへんよろこびましたとさ。
以上、ある日の「くるみ最中」物語でした。
そして今、白樺堂のサイトを見てびっくり。くるみ最中は白樺堂の商品の中でも、もっとも歴史ある商品なのだそうです。50年の歴史があるのだそうです。
「白餡をコトコト、何時間もかけて、飴色になるまで煮込んだのが、おいしさの秘訣。昔ながらのこってり餡に、くるみ入りです。かなり甘いですが、古風ななつかしの味です」
と、ありました。
- 最近の記事
- テーマ
-
- ◆プチ・ファッション・コラム(64)
- ★今週の軽井沢エトセトラ(63)
- おしらせ(11)
- バックナンバー